求職者支援訓練(ハロートレーニング)でITを学ぶには?受講料・月10万円給付金・コースの探し方【女性向け2026年】
最終更新: 2026年7月4日
先に結論:3つの即答
- ✓どんな制度? ハロートレーニングは国の公的職業訓練の総称。雇用保険を受給できない人でも、求職者支援訓練なら受講料無料(テキスト代等は自己負担)でWebデザイン・プログラミングなどのIT分野を学べます。
- ✓お金の支援は? 収入・資産などの要件をすべて満たせば、職業訓練受講給付金として月10万円+通所手当を受給しながら訓練を受けられます。要件の判定はハローワークで行われます。
- ✓どこで申し込む? 申込み・相談の窓口はハローワークです。コースはハローワークインターネットサービスの「職業訓練検索」で探せます(託児サービスの有無でも絞り込み可能)。
出典: 厚生労働省「求職者支援制度のご案内」/厚生労働省「ハロートレーニング」(いずれも2026年7月参照)
ハロートレーニングとは?制度の仕組み(雇用保険の有無で分かれる)
「ハロートレーニング」は、国(厚生労働省)が実施する公的職業訓練の総称です。希望する仕事に就くために必要なスキルや知識を、原則受講料無料で学べます(テキスト代等は自己負担。出典: 厚生労働省、2026年7月参照)。
求職者向けの訓練は、雇用保険(失業保険)を受給できるかどうかで大きく2つに分かれます。「自分はどちらの対象か」をまず押さえるのが、この制度を理解する近道です。
| 項目 | 公共職業訓練(離職者訓練) | 求職者支援訓練 |
|---|---|---|
| 主な対象者 | 主に雇用保険を受給している求職者 | 主に雇用保険を受給できない求職者(受給が終わった方も含む) |
| 受講料 | 無料(テキスト代等は自己負担) | 無料(テキスト代等は自己負担) |
| 訓練期間 | 概ね3か月〜2年 | 2〜6か月 |
| 生活費の支援 | 雇用保険の失業給付を受給しながら受講(条件はハローワークで確認) | 要件を満たせば職業訓練受講給付金(月10万円+通所手当) |
| 申込み窓口 | ハローワーク | ハローワーク |
出典: 厚生労働省「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」/厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(いずれも2026年7月参照)
ポイントは、雇用保険の対象にならない働き方をしてきた人にも門戸が開かれていることです。厚生労働省は求職者支援制度の対象として、雇用保険の適用がなかった離職者やフリーランスを廃業した方に加え、「一定額以下の収入のパートタイムで働きながら、正社員への転職を目指す方」を挙げています。出産・育児でキャリアが途切れた方、扶養内パートから正社員のITエンジニアを目指したい方にとって、費用をかけずに学び直せる現実的な選択肢です。
なお、雇用保険を受給中の方が対象の公共職業訓練でも、委託訓練に「情報処理科」などIT系のコースがあります。どちらの制度の対象になるかは離職時期や雇用保険の加入状況で変わるため、自己判断せずハローワークの窓口で確認するのが確実です。
職業訓練受講給付金(月10万円)の要件
求職者支援訓練(または対象の公共職業訓練)を受講する方が一定の要件をすべて満たすと、職業訓練受講給付金(職業訓練受講手当 月10万円+通所手当+寄宿手当)を受給しながら訓練を受けられます。厚生労働省の公式ページに記載されている支給要件は次のとおりです。
| 要件 | 内容(公式情報) |
|---|---|
| 本人収入 | 月8万円以下 |
| 世帯全体の収入 | 月30万円以下 |
| 世帯全体の金融資産 | 300万円以下 |
| 不動産 | 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない |
| 出席 | 訓練実施日すべてに出席する(やむを得ない理由がある場合でも8割以上) |
| 世帯内の同時受給 | 世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない |
| 過去の不正受給 | 過去3年以内に不正受給をしていない |
| 過去の受給歴 | 過去6年以内にこの給付金の支給を受けていない |
重要: 上記はすべて満たす必要がある要件で、収入や世帯の範囲の判定は個々の状況によって異なります。「自分は対象になるか」「いくら受給できるか」は、必ず住所地を管轄するハローワークで確認してください。通所手当(上限あり)・寄宿手当の金額や支給条件も、公式ページとハローワーク窓口で最新情報を確認するのが確実です。
出典: 厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(2026年7月参照)
IT系コースの例と探し方・選び方の観点
厚生労働省の求職者支援制度ページでは、訓練コースの例としてIT分野の「WEBアプリ開発科」「Android/JAVAプログラマ育成科」、デザイン分野の「WEBデザイナー科」などが紹介されています(2026年7月参照)。実際に開講されるコースは地域・時期によって異なり、募集はコースごとに行われます。
現在募集中のコースは、ハローワークインターネットサービスの「職業訓練検索」で誰でも検索できます。コース種別(公共職業訓練/求職者支援訓練)・都道府県・訓練期間・フリーワードで絞り込みができ、託児サービスの有無をこだわり条件に指定できるため、育児中の方はここをチェックすると候補を効率よく絞れます。
IT系コースを選ぶときの5つの観点
- 1.目指す職種から逆算する — Webサイト制作(HTML/CSS・デザイン寄り)か、プログラミング(アプリ・システム開発寄り)かで学ぶ内容が大きく異なります。ITエンジニアのキャリアパスを先に眺めて方向を決めましょう。
- 2.カリキュラムと訓練時間 — 同じ「Web系」でも内容の深さは様々。習得目標・使用ツール・演習の比率を募集案内で確認します。
- 3.通いやすさと託児 — 訓練は出席が前提の制度です(給付金は原則全日出席が要件)。自宅からの距離、託児サービスの有無を必ず確認しましょう。
- 4.目指せる資格 — 訓練と並行してIT資格(基本情報技術者など)の学習を組み合わせると、修了後の転職で証明材料が増えます(受験料は自己負担)。
- 5.就職支援の内容 — 訓練実施機関やハローワークによる就職支援の内容(キャリアコンサルティング・求人紹介など)も窓口で確認しておくと、修了後の動きがスムーズです。
なお、本記事では特定の訓練校・訓練実施機関の推奨は行いません。同名の分野でも実施機関ごとに内容が異なるため、必ず募集案内とハローワークの説明で比較検討してください。
申込みの流れ(相談から受講開始まで)
求職者支援制度・ハロートレーニングの申込み、相談、問い合わせの窓口はハローワークです(出典: 厚生労働省、2026年7月参照)。大まかな流れは次のとおりですが、締切や必要書類はコースごとに異なるため、詳細は必ず窓口で確認してください。
ハローワークで求職申込み・訓練の相談
住所地を管轄するハローワークで求職申込みを行い、職業訓練を受けたい旨を相談します。自分が公共職業訓練と求職者支援訓練のどちらの対象か、給付金の対象になりそうかもここで確認できます。
コースを探す
ハローワークインターネットサービスの「職業訓練検索」や窓口の案内で、IT系コースの募集状況・訓練期間・場所・託児の有無を確認し、候補を絞ります。
受講申込み・選考
ハローワークを通じて受講を申し込みます。訓練実施機関による選考(面接や筆記試験など)が行われる場合があります。選考方法はコースの募集案内で確認しましょう。
受講開始
訓練が始まったら出席が基本です。給付金を受給する場合は「訓練実施日すべてに出席(やむを得ない理由がある場合でも8割以上)」が要件になるため、生活リズムの設計が重要です。
訓練期間中〜修了後の就職支援
訓練期間中も定期的にハローワークで職業相談を受けながら、修了後の就職に向けて準備を進めます。
参考: 厚生労働省 ハロートレーニング特設サイト(2026年7月参照)
訓練修了後の転職活動の進め方
ハロートレーニングは就職を目的とした制度ですが、修了すれば就職が保証されるわけではありません。訓練で得た基礎を「採用される形」に変換する転職活動が必要です。次の3つを訓練の終盤から並行して進めると、修了後の空白期間を短くできます。
1. 訓練の成果物をポートフォリオ化する
訓練で作ったWebサイトやアプリの演習課題を整理し、自分なりの改良を加えて職務経歴書に載せられる形にします。数か月の訓練を完走した事実自体も、未経験採用では学習継続力の証明になります。まとめ方はポートフォリオの作り方を参考にしてください。
2. 未経験からの転職セオリーを押さえる
未経験可の求人の見極め方、応募書類の書き方、面接での学習アピールの方法は未経験からITエンジニアになる方法で体系的に解説しています。訓練内容を「どの職種の入口につなげるか」を決めるのに役立ちます。
3. ハローワーク+転職エージェントを併用する
ハローワークの職業相談に加えて、IT特化型・女性特化型の転職エージェントを併用すると、未経験可・研修あり・産育休実績ありといった軸で求人を比較できます。エージェントは無料で使えるため併用のデメリットはほぼありません。選び方はおすすめ転職エージェントランキングをどうぞ。
あわせて確認したい公的支援
ハロートレーニング以外にも、女性がITスキルを身につけるために使える公的支援があります。お住まいの自治体の制度もあわせて確認すると、自分に合う選択肢が広がります。
よくある質問
求職者支援訓練(ハロートレーニング)は本当に無料ですか?▾
受講料は無料です。ただしテキスト代等は自己負担と厚生労働省が明記しています。教材費はコースごとに異なるため、受講を検討するコースの募集案内で金額を確認しましょう。加えて、通所の交通費や資格を受験する場合の受験料も基本的に自己負担です。「受講料無料+テキスト代等は自己負担」と理解しておくと、受講開始後のギャップがありません(出典: 厚生労働省 ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)ページ、2026年7月参照)。
パートで働きながらでも求職者支援訓練を受けられますか?▾
受けられる場合があります。厚生労働省は求職者支援制度の対象として、雇用保険の適用がなかった離職者などに加え、「一定額以下の収入のパートタイムで働きながら、正社員への転職を目指す方」を挙げています。ただし月10万円の職業訓練受講給付金には本人収入月8万円以下などの要件があるため、働きながらの場合は「訓練は受けられるが給付金は対象外」となるケースもあります。自分がどちらに当たるかは、住所地を管轄するハローワークの窓口で確認してください。
月10万円の職業訓練受講給付金は誰でももらえますか?▾
誰でももらえるわけではありません。本人収入が月8万円以下、世帯全体の収入が月30万円以下、世帯全体の金融資産が300万円以下、現住所以外に土地・建物を所有していない、訓練実施日すべてに出席する(やむを得ない理由がある場合でも8割以上)、世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練している人がいない、過去3年以内に不正受給していない、過去6年以内にこの給付金を受給していない、というすべての要件を満たす必要があります。要件の判定は個々の状況によるため、必ずハローワークで確認してください(出典: 厚生労働省 求職者支援制度ページ、2026年7月参照)。
雇用保険(失業保険)をもらっている場合はどの訓練を受けるのですか?▾
雇用保険を受給している求職者は、主に「公共職業訓練(離職者訓練)」の対象です。訓練期間は概ね3か月〜2年で、受講料は無料(テキスト代等は自己負担)です。一方、雇用保険を受給できない方(受給が終わった方を含む)は主に「求職者支援訓練」の対象になります。どちらもハロートレーニングの一部で、申込み窓口はいずれもハローワークです。自分がどちらの対象かは雇用保険の受給状況で変わるため、まずハローワークで相談しましょう(出典: 厚生労働省、2026年7月参照)。
IT系の職業訓練コースはどこで探せますか?▾
ハローワークインターネットサービスの「職業訓練検索」で、全国の公共職業訓練・求職者支援訓練のコースを検索できます。コース種別・都道府県・訓練期間・フリーワードなどで絞り込みができ、託児サービスの有無をこだわり条件に指定することも可能です。「Web」「プログラミング」「IT」などのキーワードで検索すると、IT分野のコースが探せます。実際の募集時期や選考の詳細は、ハローワーク窓口でも案内してもらえます。
出典・参考資料
- 出典: 厚生労働省「求職者支援制度のご案内」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html(2026年7月参照)
- 出典: 厚生労働省「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/rishokusha.html(2026年7月参照)
- 出典: 厚生労働省「ハロートレーニング(公的職業訓練)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/hellotraining_top.html(2026年7月参照)
- 出典: 厚生労働省 ハロートレーニング特設サイト https://www.mhlw.go.jp/hellotraining/(2026年7月参照)
- 参考: ハローワークインターネットサービス「職業訓練検索」 https://www.hellowork.mhlw.go.jp/kensaku/GECA150010.do(2026年7月参照)